空気の乾燥、暖房器具にご注意下さい。
秋になり肌寒い日が多くなってきました。
これからの季節、暖房器具を使う機会が増えることと思います。
心も体も温めてくれるありがたい暖房器具ですが、その熱がワンちゃん・ネコちゃんたちの皮膚にトラブルを起こす原因となることがあります。
冬は空気が乾燥し、皮膚も乾燥しがちです。
皮膚が乾燥すると皮膚のバリア機能が低下します。そのような皮膚では少しの刺激でもかゆみを感じるようになり、皮膚を掻いたり舐めたりしてひどい傷になったり皮膚炎を起こしたりすることがあります。
フケ、脱毛、強いかゆみが生じます。
また、外耳炎にもなりやすくなります。
さらに、暖房器具の熱で皮膚が温まることで菌が繁殖しやすくなります。
乾燥してバリア機能が低下した皮膚には常在菌が容易に侵入してしまい、細菌性膿皮症を発症しやすくなります。
温風ヒーターの前に陣取る子やこたつに入る子、ホットカーペットを使っているご家庭は特に危険です。暖房器具の熱が直接体に当たらないようにしてあげてください。
また、空気が乾燥している時は加湿してあげると皮膚トラブルが起きにくくなりますし、呼吸器疾患がある子は咳が出にくくなります。
これからの寒い季節、動物たちにとっても飼い主様にとっても良い生活空間でお過ごしいただければと思います。
スタッフ紹介。
当院には、ニャンコが2匹、ワンコが1匹います。
右側がとら吉。
男の子。年齢不詳です。
左側がハイハオ。
男の子。4歳です。
花音(かのん)。
女の子。6歳です。
彼らは、“供血犬” “供血猫”として働いてくれる病院の大事なスタッフです。
“供血犬” “供血猫”とは、輸血が必要なワンちゃん、ネコちゃんのために血液を提供してくれる子たちです。これまで何度もワンちゃん、ネコちゃんを助けてくれました。
供血以外にも大事なお役目があります。
彼らは“癒やし隊”なのです。
時々お部屋から出して一緒に遊び、
スタッフを和ませてくれるのです。
今後彼らのことをこちらのブログでお話できたらと思います。
人間スタッフ同様、動物スタッフのこともよろしくお願い致します。
虹が出ました。
おととい夕方に虹が出ました。
同じ虹を違う角度から撮ってみたもので、見えにくいかもしれませんが2本の虹が綺麗に見えました。
虹を見ると、良いことが起こりそうな気持ちになります。
おととい虹を見られなかったという方も、この写真を見てそんな気持ちになってもらえたらいいなと思います。
熱中症にご注意ください
最近暑い日が続いておりますが、おうちのワンちゃん、ネコちゃんは
体調を崩していませんか?
これからの季節に多く発生するのが熱中症です。
高温の室内や車内に放置したり、気温が高い時間帯の散歩や、外気温が下がった場合でも温まったアスファルトの熱などにより、熱中症を引き起こす恐れがあります。
また、短頭種や太っている子、呼吸器や心臓の病気を持っている子は、特に注意が必要です。
熱中症の症状として体温の上昇、呼吸の速拍、よだれ、ぐったりする、などがみられます。
もし熱中症になってしまったら、とにかく体温を下げることが必要です。
流水で体を冷やしたり、水を飲ませ、出来るだけ早く動物病院へ受診するようにしましょう。
動物は人間のように汗をかいて体温を下げることが出来ません。
お散歩をする際は、涼しい時間帯にしたり、こまめな水分補給を心がけ、首に保冷剤を巻くなどして、飼い主さんが注意してあげることが大切です。
また、飼い主さんご自身も熱中症に気をつけてお過ごし下さい。
吐き気?もしかしたらそれは咳かもしれません。
「吐きたそうにしてるんです」と来院される方がいる時、
それが吐き気ではなく咳であることがあります。
わんちゃん、ねこちゃんの咳は、
「ゲッ!ゲッ!ゲッ~!」「ガッ!ガッ!ガァ~ッ!」と、
まるで喉に骨か何かが引っかかってそれを吐き出そうとするかのような仕草をします。
その症状を初めて見た時、それが咳だと分からず吐き気だと思われる方も多いようです。
咳は喉、気管、気管支、肺に異常があると出ます。
また心臓病が進行することでも咳が出ます。
検査で原因を調べ、その病気に合う治療をすることが大切です。
春は予防シーズンの始まりです。
春は、予防シーズンの始まりです。
「フィラリア症予防」「ノミ・マダニの対策」など、今年の予防スケジュールをしっかり確認しておきましょう。
フィラリアは蚊が媒介する寄生虫で、ワンちゃんが蚊に吸血される際に感染します。
フィラリア症予防薬はその感染したフィラリア幼虫を駆除します。
蚊が出始めて1ヶ月後に投薬を開始し、蚊が活動している時期に合わせて月に1回予防薬を飲ませます。
投薬前には血液検査と体重測定が必要です。
フィラリアが体内にいることを知らずに予防薬を飲ませた場合、最悪の場合死に至ることもあります。
また、フィラリア予防薬はワンちゃんの体重に合わせたお薬を処方致します。
「昨年の薬が残っているからこれで予防を始めておこう」ではなく、投薬前に必ず病院で検査を受けて下さい。
ノミ・マダニは動物の血を吸って生きている寄生虫です。
吸血するだけでなく貧血や皮膚炎を起こしたり、寄生虫や危険な病気を媒介します。
蚊は気温15℃以上、ノミは気温13℃以上以上、マダニは気温15℃以上で活発化しますので、
春から秋まで予防する必要があります。
今年は3月から気温の高い日がありましたので、早めに予防を始めるようにしましょう。
元気で食欲もあるけど痩せてきているという猫ちゃんはいませんか?
年をとったネコちゃんが、元気がある、食欲もある、でも痩せてきているという場合、
『甲状腺機能亢進症』である可能性があります。
この病気は、甲状腺が腫れて大きくなり、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることによって起こる病気です。
甲状腺ホルモンは体のほとんどの組織に作用して代謝を盛んにする働きがあります。
これらの効果としてエネルギーが生産され、体温も上がり、心臓の機能も高まり、一見健康な方向に体が変化するのです。そのためネコちゃんはよく食べ、活発になるのです。
しかし、体の中がそれほど活性化すると早く老化し、内蔵機能が長持ちしません。
ですから、早期に発見して、異常な活性化をくい止める必要があります。
甲状腺機能亢進症になると、動きが活発になり、食欲が増すなど、病気というよりむしろ元気と錯覚するような様子が見られるほか、落ち着きがなくなったり、ときに攻撃的な性格になることもあります。
また、たくさん食べるけれど体重が減り、しだいに毛づやも失われ、水をよく飲み、尿の量が増えるといった症状が見られることもあります。さらには嘔吐や下痢をすることもあります。そして、病状が進行してくると、今度は逆に食欲や活動性が低下してきます。
しかし、進行したものでの症状がなければ、ネコちゃんを病院に連れて行こうとまでは思わないような変化です。一見健康に見えても病気は進行していることがあります。そして、健康にみえるときに手を打っておけば、比較的簡単に治療できるかもしれません。
ネコちゃんにこのような症状が見られたら動物病院で診察を受けましょう。
また、健康に見えるから病院には行かないというのではなく、定期的に健康診断を受けていただくことをおすすめします。
人間にとっては1年でも、ネコちゃんは4〜5年分の年をとるのです。
早期発見、早期治療によって症状の悪化を抑えることができれば、発症後もネコちゃんは通常の生活を送ることができます。
多飲多尿は病気のサインです。
多飲・多尿の多くは様々な病気の症状のひとつとして起こります。
命に関わるような病気でも見られる特徴的な症状のひとつですので、見落とさないように注意してあげて下さい。
多飲多尿は、水を多く飲み、たくさんのおしっこをします。
ただし、飲水量は湿度などの気候に左右されたり、食事・おやつの影響で増える場合もあります。
また、服用中のお薬の影響で飲水量・尿量が通常よりも増える場合があります。
24時間の飲水量が体重1kgあたり100mlを超える場合、病的な飲水量です。
24時間の尿量が体重1kgあたり50mlを超える場合、多尿と判断されます。
これはあくまでの目安です。
日常生活よりも多いと感じるようであれば、早めの受診をおすすめします。
【多飲多尿を示す主な病気】
・慢性腎不全
・糖尿病
・子宮蓄膿症
・副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
・甲状腺機能亢進症
・尿崩症
病気のサイン“多飲多尿”を知っておくことで、そういった病気を発見することができます。
どんな病気も早期発見、早期治療が大切です。
飼い主の皆様には常日頃からワンちゃん、ネコちゃんたちの飲水量と排尿量を把握していただければと思います。
「うちの仔は多飲・多尿かな??」と感じたら、一度病院にご相談下さい。