動物病院には異物を飲み込んだというご相談が非常に多いのです。ここでいう異物とは食べ物以外のものという意味です。
よくあるのはひも、ビニール、おもちゃ、種、ボール、衣類、髪の毛などです。
そして誤飲する子(ここではワンちゃん)にはいくつかの共通点があります。元気・食欲・好奇心が旺盛、遊びが大好きで興奮しやすい、サークル飼いではなくおうちを自由に移動できる、これらに当てはまる子は誤飲する可能性があります。
異物の誤飲は最悪の場合お腹を切り開く手術が必要になったり、発見が遅れると命の危険を伴うため、細心の注意と誤飲しないための環境づくり(サークル飼いや誤飲可能なものを片づけるなど)が必要となります。
それでも誤飲してしまった場合、当院では内視鏡を用いた異物摘出を積極的に実施しています。内視鏡はお腹を切らずに低侵襲で異物を除去できるため日帰りも可能です。
今回異物の誤飲をしてしまったのは5か月齢のミニチュアダックス、エルちゃん。
病院に来る時はいつも尻尾を振って喜んでくれる、人懐っこくてかわいらしいワンちゃんです。
エルちゃんが飲み込んだのはヘチマのおもちゃ。(イメージ→)
吐かせる処置を試みたものの一部しか吐かなかったため内視鏡検査を実施し、飲み込んだヘチマを全て取り除くことができました。
エルちゃんは日帰りし、数日後には元気な姿を見せに来てくれました。
万が一異物を誤飲してしまった場合は当院にご連絡ください。
可能な限り低侵襲の内視鏡による異物摘出をおこなっています。(異物の大きさや形状によっては内視鏡では摘出不可能な場合もあります。)