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2024.03.08

歯みがきガムを与える際の注意点

犬は人よりも歯垢が歯石に変わるスピードが速いため、口の健康を守るためにも毎日歯みがきが必要といわれていますが、「なかなか歯みがきができない」と悩む飼い主さんも多くみられます。
そこで役立つのが歯垢除去や口臭抑制の効果が期待できる歯みがきガムです。ガムだけで口の中の汚れをすべて落とし切れるわけではありませんが、歯ブラシを嫌がる犬には受け入れられやすい手段として有用です。
しかし与え方を間違うと十分な効果が得られず思わぬ事故につながることも。今回は歯みがきガムの必要性から注意点、正しい選び方や与え方をお話しします。

 

歯みがきガムには様々な種類、サイズ、硬さがあります。そのため愛犬に合ったものを選んで与えないと命に関わる事故や病気を引き起こすおそれがあります。
歯みがきガムは硬い方が歯垢が取れやすいと思われがちですが犬の歯は意外と脆く、骨やひづめ、乾燥したアキレスなど硬いものを噛むと臼歯が割れたり犬歯が欠けてしまうこともあります。また硬いガムだと歯がしっかり食い込まないので歯垢を落とす効果を発揮しにくいという弱点もあります。

その他、丸飲みしたガムによる消化不良も気をつけたい点です。
あまり噛まずに飲み込んだガムは胃液では消化しきれず嘔吐や下痢、場合によっては腸閉塞を引き起こすおそれがあります。しかし、しっかり噛んで飲み込んでいてもその子に合わない原材料のガムだと同じように嘔吐や下痢、アレルギーの症状が出てしまうため注意が必要です。

またガムの中には噛むことで粘度が高くなるものもあるため誤って飲み込んでしまうと喉や食道に貼りつき窒息する危険性があるためガムを購入する際はしっかりと選ぶことが重要です。
どんなガムを与えればよいか分からない時は『VOHC(米国獣医口腔衛生協議会)』認定マークがあるものや獣医師が製作に関わっているものを使ってみるのもいいでしょう。

 

◎歯みがきガムの効果を高める正しい与え方は…

・1日1本を習慣づける
  犬の歯垢は3〜5日で歯石化してしまうため、たまにガムを与えるだけでは効果が得られません。1日1本を目安に毎日与えるようにしましょう。

・奥歯をねらって噛ませる
  奥歯は犬がものを食べる時に最も使う歯で、歯石がつきやすいといわれているのが上顎にある奥歯(第4前臼歯)です。ガムを噛ませる際は左右バランスを意識した上で第4前臼歯をねらうようにしっかりと噛ませましょう。

・手に持ちながら与える
  ガムを与えっぱなしにしていると早食いをしてしまったり、丸飲みをしてしまうおそれがあります。また歯みがきガムは時間をかけて食べさせることでよりその効果を高めることができるので飼い主さんが最後まで手に持って噛ませるようにしましょう。

(↑このようにあたえっぱなしはいけません。)

 

☆量の与え過ぎには注意!
  歯みがきガムは比較的低カロリーですが、与え過ぎは肥満の原因になるため注意が必要です。与え過ぎてしまった時はフードの量を減らし、カロリーを調節するようにしましょう。

☆子犬に成犬用のガムは与えない!
  永久歯に比べ乳歯は脆いため歯が傷ついたり破折をおこしたりするおそれがあります。メーカーによっては子犬用の歯みがきガムも販売されているので月齢に合ったガムを選ぶようにしましょう。

 

歯みがきガムにはメリットだけでなく注意点もあるためきちんと見極めたうえで愛犬に与えることが重要です。

Tel.022-769-9939
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