よくわんちゃんを縦抱きにしたりおんぶをしたりする人を見かけますが、体の構造上それらの抱き方はわんちゃんに負担をかけます。腰やお尻に体重がかかり安定感もよくありません。また前肢を二本だけ持ったり、両脇に手を入れわんちゃんの体が伸びるように抱っこするのも肩関節に強い負荷がかかるのでいけません。
ダックスフンドやWコーギーなどの椎間板ヘルニアになりやすい犬種は特に注意しましょう。その他、仰向けに抱っこをすると背中がU字に湾曲してしまい負担がかかる体勢になるのでやめましょう。
正しい抱っこの仕方ですが、横から抱き上げるようにします。背中に負担がかからないようにできるだけ地面と背中が平行になるように抱きましょう。
小型犬の場合、片手を背中側からおなかの下に回して手のひらをわんちゃんの胸に当て、肘をしっかりしめお尻を支える持ち方も有効です。中型犬や大型犬はわんちゃんの胸前とお尻からもものあたりを抱え込むようにして抱き上げるとよいでしょう。
また、下ろすときも注意が必要です。
高い位置から下ろしてしまうとわんちゃんの脚に大きな負担がかかり痛めてしまったり落下してしまう危険があるので飼い主さんがゆっくりしゃがみ、わんちゃんの四肢が地面についてから放すようにして下さい。
抱っこは地面から足が離れ不安定な体勢になるので苦手意識を持つ子も多くいます。そんな中で痛い思いや嫌な思いをしてしまうと抱っこを嫌がるようになってしまいます。
わんちゃんを抱っこする機会は多いと思いますので、わんちゃんが安心できる抱っこの方法を覚えてみてください。
誤った抱っこの仕方も原因の1つになりうる椎間板ヘルニアについて、来月お話ししたいと思います。