今回は特に暑い夏の時期に多い外耳炎についてお話します。
外耳炎とは
動物種や年齢関係なく起きる疾患で、耳の開口部から鼓膜までの外耳道で起きる炎症のことを言います。
症状
耳をかく・汚れ・赤みや腫れ・におい・頭を振るなどがあります。
更に耳をかくことによって『耳血腫』という耳介の内側の皮下にリンパ液などが溜まることもあります。
原因
細菌や真菌(かび)類の感染・寄生虫(ダニ)・皮膚炎・アレルギーがほとんどで、犬では耳が垂れている子や耳道内の毛が密生して蒸れることによる原因が多いですが、外に出る猫は耳ヒゼンダニが原因で外耳炎になることが多いです。
検査
耳鏡という機器を使用して耳道内に寄生虫がいるか・耳道が狭くなっていないか・汚れが酷くなっていないかなどを診ます。
治療
主な治療方法は耳洗浄や点耳薬の使用です。また耳道内の毛が原因の場合は毛を抜く処置をし、寄生虫が原因の場合は駆虫薬を投薬します。
耳洗浄や点耳薬の投薬は自宅で飼い主さんに行っていただくこともありますが、耳を触られることを嫌がり暴れてしまう子は院内での処置・投薬も可能です。
耳血腫は溜まった液を抜き炎症を抑える注射を投与しますが、完治するまで1週間に1回のペースで数回通院していただく場合もあります。
〜自宅で点耳薬を投薬する際のポイント〜
①耳の中にきちんと液が入るように入れる
②投薬後耳をマッサージする
③完治するまで治療を続ける
外耳炎になってしまう前に定期的な洗浄することも予防になります。