前半では、「中毒物質の誤食」について、紹介しました。
今回は、「消化管閉塞の考えられる誤食」について載せていきます。
中毒症状の出る誤食と違い、「消化管閉塞の考えられる誤食」は、誤食した異物が
腸に詰まってしまうことで『腸閉塞』を引き起こします。
(ゴムボール、おもちゃ、石、梅の種、トウモロコシの芯など多種多様。)
異物を食べてしまったことにより、胃内に異物があることで胃が正常に機能する
事ができず、食べたフードが腸へ流れにくくなり、
頻回な嘔吐、水を飲んでも吐く、などの症状が多くみられます。
わんちゃんでは特に、お散歩中の拾い食いや、遊んでいるとき、
バーベキューなどの人が集まるイベント事は、わんちゃんへの意識が向かなくなりがちなので注意
しましょう。
ねこちゃんは、ひも状のもの好んで、誤食することが多いようです。
布製品のほつれめに興味を示し、噛んで遊んでいるうちにたくさん飲み込んで
しまうことがあります。
もしも食べてしまった場合は、、、
レントゲン検査で、異物の有無や大きさを確認し、催吐処置を行います。
催吐処置で吐かなかった場合や、吐かせることが難しいものは、
全身麻酔をかけて、『内視鏡』を使っての除去を行います。
すでに腸内で詰まっている場合や、内視鏡で除去できない場合は
開腹手術により除去します。
※釘、鶏の骨、針、竹串などの尖っているものは、催吐処置ができません。
催吐処置を行うと食道を傷付けたり、穴をあけてしまう恐れがあります。
わんちゃん、ねこちゃんが誤食しないように対策をうつことが大切です。
外出時、目の届かない時、サークルにいれましょう。
また、家中を自由に行動させていると、知らないうちに誤食している
可能性があります。
キッチン周りや、物が多いところに入れないように、柵などを立てて
自由に行動できる範囲を狭めることも大切です。
また、誤食癖のあることがわかっていれば、サークル内は必要最低限のものだけ
置くようにし、おもちゃやクッションは置かないようにしましょう。