スーパームーン🌕
昨夜はスーパームーンでしたが皆さんはご覧になりましたか。
とら吉とハイハオは……興味があるはずもなく、院内を散策する方が楽しいようでした。
(身だしなみチェック!?)
(ビビって腰がひけてるとら吉)
(やっぱりねこは隙間好き)
(いえいえ、犬も大好きです)
当院から見えたスーパームーン🌕
ハイハオと一緒に撮影しようと試行錯誤してるうちに、月は雲に隠れてしまいました。
散歩中に気をつけること
10月に入って涼しくなり、お散歩もしやすくなりましたね🍂
そこで今回は散歩中に気をつけることをお話しします。
まず初めに拾い食いです。
わんちゃんは道路に落ちている石(砂利)や草、木の枝、ゴミ、虫、時にはタバコの吸い殻も飲み込んでしまいます。
木の枝やゴミは口の中や食道で引っかかったり傷ついたりするので様子がおかしいなどあれば、早めの処置が必要になります。また、タバコに含まれるニコチンは水に溶けると吸収が早くなるので飲み込んだ場合、水を飲ませず早めの受診をおすすめします。
ヒガンバナ、アジサイなどわんちゃんにとって毒となる植物が生えていることもあるので食べてしまわないよう注意しましょう。
次に草むらです。
草むらに入ることによって草木で目を傷つけたり、虫に刺されてアレルギー反応が出たりします。
特に今の時期は、ブタクサやヨモギなどの季節性の花粉アレルギーがあるので、なるべく草むらに近づかないようにしましょう。
また、草が生えている道路や公園では除草剤が散布されていることもあるため、帰宅したら足の裏や体を拭いてあげましょう。
散歩中に限ることではないですが、わんちゃんは家の外に出ると嬉しい・楽しい気持ちが強く、引っ張ったり、走り出したりし飼い主さんのいうことを聞かない場合があります。
リードを短く持ち飼い主さんとの距離を近くすることで拾い食いや事故などを防ぐことができるので、意識してみましょう🐕
秋の風を感じるリアンちゃん可愛いですね😍
犬の階段の上り下りの危険性
わんちゃんが自宅にいる時や散歩をしている時など階段を上り下りする機会があると思います。
階段は人間の歩幅に合わせた設計になっており4本足の犬が使用する造りになっていません。
犬が階段を上るときは後ろ足で体を支える状態になり、下りる時は前足で踏ん張る前傾姿勢になるため足腰に体全体の負荷がかかります。特に下りる時は腰への負担が大きく、頻繁に階段の上り下りをしている犬は椎間板ヘルニアになりやすいといわれています。
また犬は下半身より上半身が重いため、階段を下りる時に不安定でバランスを崩したり足を滑らせたりして落下事故に繋がる可能性があります。階段は一度落ちてしまうと階下まで転げ落ちてしまうため、落ちた衝撃で骨折したり内臓を痛めたりする場合もあり大変危険です。そのため犬にとって負担が大きい階段は普段から使わせないよう徹底することが対策になります。
犬は段差が苦手なので階段が初めての場合自分から上り下りすることは少ないです。ただし一度階段を覚えてしまうと自由に上り下りしてしまうかもしれません。まだ階段を使用した経験がないのであれば階段の上り下りの仕方を教えないようにしましょう。
もう既に階段を上り下りしてしまっているのであれば、これから使わせないようゲートを設置して通せんぼしたり、それがどうしても難しいのであれば階段に滑り止めのマットを敷いたり、スロープを設置すると足腰にかかる負担を軽減することができます。
しかし外などでどうしても階段を使わないといけない場合は、飼い主さんが抱っこをしてあげたり、休憩をはさみながらゆっくり歩かせ、少しでもわんちゃんの負担を減らしてあげるようにしましょう。
このように階段の上り下りは犬にとって大変リスクが高いものです。椎間板ヘルニアや落下のリスクを低減するためにも犬の体の構造をしっかりと理解し、生活環境の見直しや適切なサポートに努めましょう。
猫伝染性腹膜炎(FIP)について
暑い日が続いていますが、体調はいかがでしょうか?☀
今回は猫の病気の中でも命に関わる重篤な疾患と言われる猫伝染性腹膜炎(FIP)についてお話ししようと思います。
猫伝染性腹膜炎(FIP)は猫コロナウイルスが猫の体内で変異し、猫伝染性腹膜炎ウイルスになり強毒化してしまうことが原因とされています。猫コロナウイルス自体はありふれたウイルスで感染しても無症状のまま回復することが多い病原体です。しかしFIPウイルスに変異し発症するとほぼ100%の確率で数日〜数ヶ月以内に亡くなってしまうと言われています。猫の中でも特に一歳半未満で多く発症します。
症状
FIPにはウェットタイプとドライタイプの2種類があり、症状も異なります。
ウェットタイプ
・発熱 ・嘔吐、下痢
・腹水、胸水の貯留 ・黄疸
・食欲低下 ・沈鬱 など
腹膜に炎症が起き、腹・胸水が溜まる症状が特徴的で腹部膨満や呼吸困難がみられます。40℃を超える熱が続き食欲不振となり体重が減少していきます。
ドライタイプ
・発熱
・沈鬱
・内臓の肉芽腫性炎症による症状
ドライタイプは各種臓器における肉芽腫性炎による症状が特徴的で、肝機能障害を起こしたり、神経系が侵された場合、体の麻痺などの症状がみられます。また、ぶどう膜炎などの眼病変がみられることもあります。
診断
FIPは診断を確定することが難しく、問診、血液検査、超音波検査などから総合的に判断します。検体が採取できた場合はPCR検査を行うこともあります。
治療・予防法
これまでFIPは不治の病とされ、対症療法がメインでしたが、近年FIPに効果のある抗ウイルス薬が発見され、国内でも使用されるようになりました。正しく投薬された場合の生存率は約8割と高く、FIPに非常に有効であることがわかっています。しかし、FIP末期になると治療効果が出にくくなるため、早期治療が求められます。
予防としては完全室内飼い、ストレスの少ない環境を整える、多頭飼育の場合発症が疑われる猫は別の部屋へ隔離するなどがあります。国内では使用できる有効なワクチンがないため、ウイルスを体内に入れない、免疫力を下げないことが大切です。
投薬の仕方💊
今年は梅雨入りが遅く、最近になってジメジメした日が増え出しましたが、皆様お元気でしょうか?☔
今回は投薬の仕方についてお話したいと思います。
初めて投薬する際に、疑問や不安を少しでも無くせたら幸いです😄
◯ご飯やおやつに混ぜる方法
錠剤、液剤、粉剤、どのお薬でも使うことができる方法です。食欲が旺盛な子は、ドライフードにそのままいれても食べてくれますが、大体の子は、薬だけ残してしまいます。
おすすめなのは、少量の缶詰やおやつに混ぜて与える方法です。最初から薬を全量の缶詰に混ぜると食べ残した時が大変なので必ず少量で。錠剤のお薬は、砕いてあげると誤魔化しやすいです😋
○水で溶かす方法
粉剤や錠剤を粉状にした後に少量の水で溶いてシリンジ(スポイト)で口に入れる方法です。
①片方の手で、頭を少し上げるように保定する。
②キバ(犬歯)のすぐ後ろ側の少し開いてる隙間にシリンジの先(スポイト)を差し込み、舌上に薬液をゆっくり流し入れる。
ぺろぺろしてれば飲めている証拠です!
病院でシリンジをお渡しできますので、ご希望の際は、お声がけください。
○投薬補助食品
当院では、取り扱ってはいないですが、ペットショップさんなどに投薬補助食品がおいてることがあります。そちらを活用して投薬してみてもいいかもしれません😌
○直接飲ませる方法
ごはんやおやつ、投薬補助食品に混ぜても食べない場合や、空腹時に投薬する物は直接口に入れる方法があります。
・わんちゃん(鼻先が長い子)の場合
①利き手の反対側の手で上あごの犬歯(キバ)の後ろの隙間に指を入れて、利き手で下あごを開く。
②口の中のなるべく奥の方に錠剤をいれる。
③口を閉じさせて鼻先を上に向けて、喉をさする。
・ねこちゃん、わんちゃん(鼻先が短い子)の場合
①利き手の反対側の手で頭を保定し、利き手の指先で口を開く。
②口の中のなるべく奥の方に錠剤をいれる。
③口を閉じさせて鼻先を上に向けて、喉をさする。
⚠︎ねこちゃんは喉が詰まりやすいので、薬を飲ませた後にシリンジやスポイトでお水を飲ませてあげてください。
大きいわんちゃんは、2人がかりで行った方がやりやすいです。
どうしても投薬が難しい子は、注射で対応できることもありますので、ご相談してください😊
円陣
今話題の『えいえいおー』をやりたくて、スタッフの手を借りました。
人が多かったからか、リアンはなかなか手をおいてくれません。
何度も根気強くトライし、なんとか形になりました。
このドヤ顔😏
この時期に多い!😲『膿皮症』について
最近は暑なったり、寒なったりしてなかなか服装が決まらない今日この頃です(笑)そしてこれからは、雨の続く梅雨の時期が始まりますね(泣)わんちゃんを飼っている飼い主さんはお散歩も大変な時期になりますね。そんな今回はこの時期に多い疾患『膿皮症』について説明したいと思います。
◦膿皮症とは?
皮膚に細菌が感染することによって痒み、脱毛、皮膚の赤みや湿疹を引き起こす皮膚病のひとつです。わんちゃんで特に多い皮膚の疾患になっていて、梅雨から夏場にかけての高温多湿の時期に多く見られます。
※膿皮症となる細菌とは…一般的には「ブドウ球菌」と呼ばれる細菌です。この細菌は皮膚にトラブルがないわんちゃんの皮膚の表面にも存在している常在菌のひとつです。
膿皮症は他のわんちゃんから細菌が感染して発症するのではなく皮膚や皮膚のバリア機能の異常によって皮膚に元々いた細菌が過剰に増えることで発症すると考えられてます。そして、その感染を引き起こしてる要因としてホルモン異常、アレルギー疾患、トリミング(シャンプーがあってない、ドライヤーのやりすぎ等)などが背景にあることが多いです。皮膚のバイア機能が未熟な子犬でも多く見られます。
◦治療方法は?
局所的であれば抗菌作用のある外用薬や薬用シャンプー(全身でも大丈夫です)、全身的であれば抗生剤や抗真菌剤などの内服薬での治療が必要になってきます。噛んでしまったり、足で掻いてしまったりすると悪化の要因になるためエリザベスカラーでの管理も必要となってくる場合があります。
◦完治後の管理は?
膿皮症が良くなった後も肌に優しい低刺激のシャンプー液を使った定期的なシャンプー、保湿剤、サプリメント等での日頃のケアを行いできる限りの再発を防ぎましょう。
この時期はわんちゃんだけではなくねこちゃんも皮膚のトラブルを抱えて病院に来る子が増えてきます。「最近、耳をよく掻いてるなー」「お腹や肉球よく舐めてるなー」などと思うことが増えたら病院で相談してみましょう!!